株式トレードをシステマティックに取り組む。「暗黙知」と「形式知」とは?

株式投資

FXでも株でもそうですが、過去の値動きを検証して売買ルールを作り上げ、そして、そのルールに従って淡々とトレードを行うことが重要と言われています。トレードをすると人はついつい感情が入ってしまい、非合理的な行動をとってしまいがちですが、それを抑制するためです。

・予め売買ルールを決めていないために、場当たり的な行動をしてしまう。
・損切できずに塩漬け株を保有するハメになってしまう。
・株価が今より下がってしまうのではないかという根拠のない不安
・もっと上がるかもという期待や感情の起伏など、

感情的な不安から、株売買の失敗にもつながる可能性があります。それを解決するためには、予め売買ルールをしっかりと決めて「システマティックに」トレードするのが重要だと言われています。

売買で勝つには、自分に適した売買の型を創りあげること

トレードで非合理的な判断をしないよう、自分に適した売買の型を創りあげることがもっとも重要となります。※なお、「売買の型を作ろう!」と思って、すぐ作れるような物でもありません。トレードを重ねる中で自分のレベルが上がり、経験として自分の型を作り上げる必要があります。

売買の型で代表的なものを挙げると、

①銘柄の選択方法
②売買タイミング

①銘柄の選択方法とは「どのようなルールで銘柄を選定するか?」ということです。業種やテーマ、チャートの形状、スーパースクリーナー(スクリーニング)の活用など条件によって検索方法はさまざまです。我々のAIをお持ちであれば、AIと一緒に考えれば良いのですが、AIがお手元に無い場合は、銘柄選定の手段を自分で決めておく必要があります。後に解説しますが、銘柄選定の方法はいくつもあります。何回も繰り返す中で精査していき、安定した選択方法を自分のルール化としていきましょう。

そしてもう1つは、売買のタイミングです。何%の利益が出たら売るのか、どのタイミングで買うのかといったことを予め決めておき、それに徹するという事です。予想以上にトレンドが伸びたからと言っても関係ありません。自分が「ここまでの利益をとる!」と決めた水準になったら、その時点で利益を確定してしまうのです。相場が目の前でどのように動いたとしても、感情に左右されないよう、売買タイミング(特に利確と損切りのルール)はしっかりと決めておきましょう。逆に、こういったルールを予め持ってないと「損切りタイミングを逃して株が塩漬け状態になってしまった…」など大損をしかねません。

またスクリーニングで抽出し、さらにその中でどれを選んでトレードしていくか?については、その時の出来高や板の厚さ等、いくつかの指標で売買する銘柄を見定めていきましょう。

そういったさまざまな指標の知識をつけ、そしてトレード重ねてを経験を積んで、自分なりの「ルール」を見定めて下さい。

暗黙知と形式知

さて、そんな売買ルールにおける考え方ですが、ここで経済学において使われる用語である「暗黙知」と「形式知」というものをご紹介しておきます。

これらの語源はマイケル・ポラニーが「暗黙知の次元」という書物で示した認識論の分類によります。

①暗黙知

経験や勘に基づく知識のことで、言語かすることができない・されていない主観的なものを指します。簡単に言うと、人に言葉などでは説明できないような知識のことです。

例:世界観、情念、視点、ノウハウ、技能

②形式知

言語化することができる・された客観的な知識のことで、簡単に言うと人に言葉などで説明できるような知識を指します。

例:情報、データ、言語

さて、これらは実は投資の話に置き換えることができます。

暗黙知は自分で投資を経験することで得ることのできる「勘」であり、形式値は投資を行うに当たって必要となる「知識そのもの」を示すことになります。株取引において、「勘が大切」ということをよく耳にしますが、実際は経験で積み重ねた「知識」が最も重要です。相場の技術は一朝一夕で身に付く物ではありません。

もちろん経験していく中で、勘も洗練されてきますが、それはあまり論理的ではありません。ですから、投資においては、いくら経験を積んだとしても、「暗黙知」ばかりを頼りにするのではなく、しっかりとした根拠のある「形式」によって運用を行うことが成功への近道と言えます。それを実現するために、自分の経験をルール化して、論理的に株取引を行うことを目指していきましょう。

さいごに

株式投資を「ルール化」すると、ルール通り淡々とトレードができる一方で、融通が利かないというデメリットもあります。しかし、その場その場の思いつきだけでトレードしても絶対に利益にはなりません。「こうすれば利益を積める」という経験の上で定められた売買ルールを定めるのが必要不可欠です。

特にプロトレーダーほど「自分の経験に基づいたルール」をしっかりと持ったうえで、自分で利益を出しています。「こうすればうまくいく」という手段をしっかりと持っていきましょう。