貯蓄から投資へ回す金額の目安はどれぐらい?

株式投資

2000年代前半、金融庁が経済政策の一環として「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げたことを契機に、政府も証券などの投資に対してインフラの整備を始める一方で、税制面でも優遇する制度を打ち出しています。
正直、まだ「貯蓄から投資へ」の言葉は一般の人にはそれほど認知はされていませんが、昇給やボーナス、年金などの社会保障に不安を感じる現代、これからは株式や債券などの投資をして資産を運用することも考えた方が良さそうです。
では、どのぐらいの割合で投資をしたらいいのでしょうか。これから一緒にみていきましょう。

“貯蓄”と“投資”と“投機”の違いについて

“貯蓄”と“投資”と“投機”。なんとなくわかってはいても、正確な意味まで理解している人は少ないと思います。まずはこの言葉の違いからおさえておきましょう。

貯蓄とは 

銀行、ゆうちょ銀行、JAバンクなど金融機関に預けたお金を“貯金”といいます。1,000万円までの預金は元本割れせず保証されていますが、使ったらその分目減りします。そして“貯蓄”はこの“貯金”にプラス株式、投資信託、不動産といった投資も含まれます。ほかにも生命保険、個人年金などもこの貯蓄に入ります。一言でいうと「所有している資産」それがすべて“貯蓄”です。

投資とは 

資本金を投資先に投資して、うまくいけばリターンが得られる商品です。元本割れするリスクもあります。主な投資商品は、株、FX、投資信託、外貨預金、商品先物、不動産など。考え方としては「資金を長期的に増やしていく」これが“投資”です。

投機とは 

“投機”は投資と似ていますが、相場の変動を利用して利益を得るところが大きな違いです。そして「すぐに売買できるもの、しやすいもの」が投機の対象となります。たとえば為替レート、土地、株、穀物、金などです。“投機”は投資よりも「短期的な取引」で行われます。

このように貯蓄と投資と投機には明確な違いがあります。特に投資と投機は似ていますが、投機はよりギャンブル性が高い取引です。

預貯金が約6割以上を占める現状

総務省統計局のデータ(※)では、2014年の二人以上の世帯の貯蓄額は平均1,798万円。また、貯蓄高が100万円未満の世帯も10.3%となっています。
貯蓄の状況 |総務省統計局(PDF)

では、貯蓄額をどのように金融機関などに分配しているのか、内訳をみてみましょう。

貯蓄額の分配割合

  • 定期性預貯金(定期預金など) 42.2%
  • 通貨性預貯金(出し入れが自由で預入期間の設定がないもの) 21.1%
  • 生命保険など 20.6%
  • 有価証券 14.0%
  • 金融機関外 2.1%

一般的に“貯蓄”といえば定期性預貯金や通貨性預貯金と考えている人が多いことがわかります。
また、総務省統計局の調査では、貯蓄高が低い世帯になるほど、通貨性預貯金が占める割合が大きくなります。そして一方で、貯蓄現在高が3,000万円以上の世帯では有価証券の割合は貯蓄額の約2割を占めている結果も出ています。

貯蓄から投資へまわす割合は年齢がポイント

では、これからは貯蓄から投資への時代になると考えるとき、いったいどれくらいの割合で貯蓄と投資を行えばいいのでしょうか。
ここで大切なのは“年齢”です。
若ければリスクのある投資に挑戦して失敗したとしても、十分に挽回できる時間があります。しかし年配の方はリスクよりも確実性をとる方がいいといわれています。

投資とリスクと年齢の考え方

100から年齢を引いた割合を投資に充てるという考え方があります。*

  • 35歳の人
    100−35=65 貯蓄の65%を投資にまわす。
  • 60歳の人
    100−60=40 貯蓄の40%を投資にまわす。

年齢に応じた投資において、若いうちは利益変動率が高い株式投資などに挑戦するのもいいでしょう。
しかし、年齢を重ね、老後へ備える資金を貯める段階に入ってきたらリスクを減らして、安定を重視した債券を運用していくのがオススメです。
また、投資する対象を分散して、できるだけ損を減らすのも賢明です。

まとめ

「貯蓄から投資へ」の時代を生き抜くには、退職金を全部投資につぎ込むなどのリスクを追うのではなく、大きなリターンより、投資によって得られる金額は少なくても失敗しないことを主眼においたスタイルがよさそうです。 

参考: