株式の運用利回りを真剣に考えたことはありますか?

株式投資

株式投資をされている方は、一度は運用利回りについて考えたことがあると思います。この場合、自分の資産をどれくらい増やせるか?というイメージを持たれるでしょう。

しかし、株式投資の運用利回りという考え方は、非常に奥が深いものです。

なぜなら、長期投資でも短期トレードでも、投入資金に対する利回りをしっかり考えなければ、大事な資産を守れないからです。これはあまり語られませんが、運用利回りは3種類考える必要があります。本記事では3つの運用利回りについてご紹介し、あなたの資産を守る助けになればと思います。

資産の運用利回り

08-0126_見出し1_資産運用.jpg

意外と知らない人が多いのですが、株式市場の期待利回りがいくらかご存知でしょうか?細かい理論は省きますが、年率で5~6%になります。これは税率20%、配当収入などを加味した数字です。まずこの数字をベースに自分の資産の運用方針を考える必要があります。

そして、運用方針は時間軸で考えるとわかりやすいです。例えば、確定拠出年金などの生涯運用利回りを考えるなら、世界の経済成長率や日本のインフレ率よりも自分の資産増加率が勝っていれば、生活水準を維持することができます。ちなみに、IMFの発表では世界の経済成長率は3.5%前後になります。日本のインフレ率は1%に届かない程度なので、世界の経済成長率以上で運用すれば、国際的にも経済水準を維持できると考えることができます。

 このように、自分の資産をどの基準で運用するか?ということが、株式投資を始める時にまず考えるべきことです。そして、運用する資産額が次に重要になります。もし、資産を5-6%で運用して生活が賄えるなら、働く必要もありませんね。単純計算で1億円を運用すれば年収5百万円になります。普通の生活なら十分なレベルです。そんなにお金がなくても、株式投資で5%だけでも増やせれば、ちょっとずつでも資産が増えるのではないか?と思うかもしれません。しかし、ここで数字のトリックがあります。それを次に解説します。

 

個人のトレード利回り

09-0126_見出し2_トレード利回り.jpg

株式市場の期待利回りが年率5-6%とお伝えしました。しかし、あくまで全体の平均です。実はこの内訳をみると、運用者の9割が負けていて、1割の勝ち組がいる、という事実があります。そのため、株式投資で資産を増やせる人になるには、実際の運用利回りが年率で10%以上になる必要があります。大多数が株式投資で資産を減らす中、資産を増やすということは平均以上を維持する必要があるのです。

 しかし、悲観する必要はありません。株式投資に有効な手段を身に着ければ、年率50%も決して夢ではありません。しかも元本が1000万円でも十分狙えます。専業の個人投資家が良くコメントすることで、1~3億円くらいまでは年率100%も十分狙える機会が株式市場にはあります。

 運用者の資産状況によりますが、控えめに見ても元本が30万円から5000万円くらいなら、年率10~50%の運用は可能だと覚えておいてください。

損失回復に必要な利回り

10-0126_見出し3_損失回復利回り.jpgさて、ここまで資産運用と勝ち組の利回りについてお話をしてきましたが、当然リスクはあります。すでに指摘したように9割は負ける世界なのです。では、この9割の負け組にいる間、株式市場から退場しないで済むようにするには、何に注意して運用を続けたらいいでしょうか?

 あまり語られないことですが「損失回復利回り」というものがあります。文字通り、損失を出した場合に、取り戻すためにはどれだけの利益を上げなければならないか?という利回りです。この利回りを気にせず、損失を出した際、取り戻すために無理な取引で傷口を広げる人が多くいます。普段からしっかり運用利回りを考えている人でも、一時的な損失で正常な判断をできなくなると、この概念を忘れて傷口を広げてしまうのです。そんな事態を回避するために、この概念を紹介しておきます。

 例えば、10%の損失を出したとき、元本を取り戻すためには残された資金を何パーセントで運用しなければならないかわかるでしょうか?答えは約11.1%です。この調子で計算すると30%の損失を取り戻すには約42.8%、50%の損失を取り戻すには100%の利率で運用する必要があります。この考え方に注目してこなかった方は、ぜひ自分で計算して、表を作ってみてください。損失管理に対する考え方が大きく変わると思います。資産運用を始める時、どうしても増える方で利回りを考えますが、損失回復についてもしっかり計算し、リスク管理の一助としてください。

3つの利回りを忘れずに!

 本記事では3つの利回りについて解説しました。この中の一つでも意識しなくなると運用期間にかかわらず、大事な資産を際限なく失う可能性が高くなります。資産運用で期待する利回りは運用額で変わってきますが、トレード利回り、損失回復利回りは、株式はもちろん、債券や外国為替で運用しても、忘れてはならない部分です。この3つの利回りを常に意識して、将来の自分の期待にあった資産を築けるようにしてください。