株価チャートで10年を振り返る

株式投資

株式相場は7年から10年で長期のトレンドが変化すると言われています。原因は様々ですが、世界経済を引っ張る米国大統領の任期が、最高2期で8年という事も関係するようです。そのため、米国大統領選挙を節目に経済政策の転換が起こり、上昇相場の主役が変わったり、株式市場が停滞したりします。株式投資を長く続けるためにも、10年チャートとの付き合い方をおさらいしておきましょう。

10年以上のチャートがみられるサイト

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まず、10年以上のチャートを見ると言っても、どのローソク足で見るかという問題があります。基本的にオンライン証券会社の口座を持っていれば、個別銘柄も含めて10年分のチャートを見ることができます。

またヤフーファイナンスでも、週足なら10年分のチャートを見ることができます。サイトによっては、5,6年までは無料チャートの日足でみられますが、長期トレンドの転換を俯瞰するという目的で考えると、やや不足します。

10年以上のチャート見るとなると、お勧めはSBI証券とマネックス証券のマネックストレーダーになります。この両証券会社のチャートは10年を日足で見ることができるうえ、SBI証券に関しては30年まで見ることができます。日本のバブル崩壊から現在まで大きなイベントや相場の転換点を確認し、相場の大局観を身に着けるのに理想的なチャートと言えるでしょう。


株価チャートで振り返る10年の意味

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10年以上の株価チャートを見るということは、若い方にとっては株式投資を始める前の歴史を学ぶことと、同じ意味を持ちます。今はIT化が進み、昔の株価なんて見ても参考にならないと思う方もいるかもしれません。しかし、日本の経済が連続性をもって新しい産業を興したり、受け入れたりした歴史を知ることで、これからの経済の方向性や成長する新興企業を見つけるヒントになります。

例えば、政策が株価に影響を与えた例で言えば、1990年代のバブル崩壊以降に行われたPKOがあります。これは現在の量的金融緩和の元になった政策です。1992年からのPKOは、政府主導で年金福祉事業団や郵便貯金を通じて株価を買い支えましたが、現在の量的緩和はGPIFや日銀が株価を買い支えています。

また、おなじみの大企業がどのように生まれ育ったかを知ることで、投資のヒントを得ることも出来ます。例えばNTTや鉄道会社(旧国鉄)の民営化と、株式上場です。最近では郵政のIPOが市場の話題をさらいましたが、NTTと今のJR(旧国鉄)の時も今以上に株式市場に影響を与えました。

そして現在大手となっている純粋な民間会社も、昔は新興企業だったということも、10年分のチャートを振り返ることで確認できます。例えば、ディズニーのオリエンタルランドや楽天、海外ならアマゾンなどは、株式市場で出世株の代表として語られる銘柄です。

これらの政策や企業の歴史を、10年分のチャートで振り返ることで、これからの投資行動が大きく変わってくることでしょう。

10年チャートは長期予想のために見ない事

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最後に、株式投資をする方が一度は陥る失敗があります。それは、チャートを見れば未来を予想できると思ってしまうことです。そんな予知能力みたいなものが付くわけがない、と思うでしょう。しかし、株式を現物で買うということは、株価が上がるという予想をして買ってしまうものです。これが未来を予想できるという前提で株式投資をして失敗する、典型的な心の動きと言えます。

そして勉強熱心な方ほど、長期チャートから短期チャートまで見れば、より正確に株価を予想できると思いこんでしまいます。特に10年チャートのような長期間の勉強をすると、政治から経済まで様々なイベントを調べて、チャートにどのように表れたか、わかったような気持ちになってしまいます。

しかし、誤解を恐れずにお伝えすると、あらゆるイベントと株価の上下は相関が極めて低いと言えます。実際、ニュースに反応したように見える株価の動きも、たまたまそのニュースと株価変動のタイミングが合っただけです。実際は、その株価を動かす資金を投入した人がいたから、株価が動いたのです。その資金投入が、常にイベントに対応して行われているわけではないことは、容易に想像できると思います。

では何のために10年チャートを見るのでしょうか?それは、長期間投資をするために、投資知識を持って備えること、と言えます。決して「株価の上下を予想するために、10年チャートなどの長期データを見ているわけではない」ということを、忘れないでください。

まとめ

本記事では初心者から日々のトレードにいそしむ上級者まで、常に心の片隅に置いてほしい、長期株価チャートについてお伝えしました。長期の株価チャートから経済の歴史を学び、個別銘柄の成長過程を知ることで、あなたの投資を高等で継続可能なものにしてくれるでしょう。そして長期チャートを俯瞰することは、株価を予想することではなく、長期投資に耐える知識を得ること、であることを忘れないでください。