株式投資は税金もしっかり考えましょう。さもないと・・・

株式投資

株式投資を始める時、投資利益を求めることは考えても、税金について深く考える方は、あまり多くないと思います。本来、資産を増やす目的でリスクを取って行う株式投資ですが、税金を考えると、給与収入と比べてどちらがお得か、見え方が変わってきます。本記事では、株式投資の税金の基本から、給与収入と投資の税率の比較まで紹介します。

株式投資の税金の基本

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株式投資は口座開設の段階で3つの選択肢があります。それは一般口座と特定口座の源泉徴収あり/なしです。一般的に株式トレードを目的とする方はこの3つから選択しなければなりません。それぞれの特徴を簡単にまとめると以下のようになります。

・一般口座

年間取引報告書を自分で作成し、確定申告が必要。

・特定口座(源泉徴収なし)

証券会社が年間取引報告書を作ってくれるが、確定申告が必要。

・特定口座(源泉徴収あり)

証券会社が年間取引報告書を作ってくれて、確定申告も不要。

肝心の株式投資利益に対する税金ですが、年間の総利益の約20%、5万円の利益だったら1万円の税金が引かれる、と考えてください。では、自分の状況に応じて、どの口座を開くと使いやすいか、簡単な例を挙げて説明します。


株式口座ごとの税金対応の違い

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最初に一般口座です。この口座のメリットは、すべての清算を確定申告の時まで持ち越せるということです。これは投資金額が数千万円レベルなら、一回の取引で利益が上がるたび証券会社に税金分を引かれてしまうと、資金効率が変わってくるということです。

例えば2000万円分の株式を買って200万円の利益を確定したとき40万円が差し引かれます。源泉徴収なしの一般口座なら、この40万円を次の銘柄に投資できるというメリットがあります。これに類似することですが、給料以外の収入や、Fxなど損益通算ができる投資をしている場合も、一般口座にしておけば資金の効率が良くなります。

デメリットは、何と言っても年間取引報告書を作るのが大変ということです。特に複数口座で資金を移動していたりすると、税理士にお願いしても苦労するでしょう。

2つ目は特定口座の源泉徴収なしです。この口座のメリットは、一般口座のデメリットである年間取引報告書を証券会社が作ってくれることです。年間取引報告書が証券会社から発行されたら、口座の利益から20%の税金を支払います。

デメリットは、年末に税金支払いがまとめてやってくるので、資金が足りなくなるリスクがあるということです。前年で大きく利益を上げても、税金分を確定申告までに残しておかないと、新たにお金を入れて税金を支払うことになります。この点を考えて、トレードに集中できるなら、集計の手間が省けるのでお勧めです。

3つ目は特定口座の源泉徴収ありです。この口座のメリットは、税金を気にしなくていいということです。一般的なサラリーマントレーダーなら、確定申告をしたことのない人もいると思うので、この口座にすれば何も気にすることはありません。

株式投資と給与収入の税金の比較

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株式投資を始める際に、あまり気にしない人が多いですが、株式投資と給与の税金はどちらがお得か考えたことはあるでしょうか。資産を増やす目的で株式投資というリスクを取るなら、一度は考えておくべきことだと思います。

まず、給与の税金ですが累進課税法が適用されます。給与の税金は、明細の額面ではなく、一定の控除を受けた後の所得金額をベースに計算されます。ここでは給与所得控除と社会保険料控除を差し引いて、他の要素がないと仮定します。この前提で給与所得に対し、195万円以下の場合は5%、900万超~1800万円の部分は33%、4,000万円超の部分は45%と所得が多くなるほど税金が高くなります。さらに、復興特別所得税として、税額の2.1%が上乗せされます。また、住民税も別途かかり、税率は一律10%です。これは所得がいくらであっても同じです。結局、所得税・住民税を合わせた最高税率は55%、これに復興特別所得税が加算されることになります。

一方、株式投資でかかる税金は、大きく分けて2つあります。ひとつは「配当所得」にかかる税金で、もう一つは「譲渡所得」にかかる税金です。配当所得は、配当金に対して20.315%の税金が源泉徴収されます。もし、他の収入が少なく確定申告したほうが有利であれば、20.315%より低い税率で収めることができます。確定申告しなければ、20.315%の税率で確定となります。

つぎに譲渡所得は、株式を売却したときの利益に対して20.315%の税金がかかります。これは他の所得とは切り分けて課税されるので、誰でも共通の税率となっています。このように、配当所得は他の所得の大きさ次第で上限が20.315%、譲渡所得は他の所得にかかわらずみな20.315%の税率となります。

以上で給与所得と株式投資でかかる税金を説明しましたが、結局どちらがお得なのでしょうか?これは条件によって多少変わりますが、ざっくり見積もると年収1500万円以下なら、給与所得の方が、税金が安く済みます。大手企業の部長クラスまでなら、お勤めしたほうが、税金が安く済み、可処分所得が増えるということです。

株式投資は、勝てば何億円も稼ぐことができますが、そこに到達するまでのリスクを考えて給与所得と投資収入の計算をしていきましょう。


まとめ

株式投資に関する税金の話を紹介しました。特に給与収入と株式投資、どちらがお得かを考える時に、税金を考えるようにすれば、リスク管理が一段上のレベルになると思います。参考にしてみてください。